みなさん、こんにちは。ぺそです!受験生にとっては、令和4年度の共通テストが終わり、ほっと一息といったところでしょうか。
今日はちょっと息抜きも兼ねて、こんな検証をしてみました。題して、
問題文だけ読んで、大学入学共通テストの国語を解いてみた
です。
よく受験テクニックとして「国語の文章題は、問題の前後だけ読む」みたいな方法がありますが、今回はそれのさらに上を行く方法です。
なんぜ、問題の前後すら読まないのですから。
さてさて、果たして何点とれたのか・・・
縛り条件の確認
まずは、今回の条件の確認から。と言ってもシンプルですけど。
「本文は読まない
(読んでいいのは問題文のみ)」
ただし、問題文を読んで答えているものも一部あります。例えば、漢字に関しては問題文を読みます。例えば、次のような問題です。
(ア)ミンゾク
① 楽団にショゾクする
② カイゾク版を根絶する
③ 公序リョウゾクに反する
④ 事業をケイゾクする
これは問題を読まないと同じ読みをする別の漢字と区別がつかないためです(この問題だと、民族なのか民俗なのか分からない)。
本来そういった問題も読まない方がいいのですが、そうすると本当に4択の当てずっぽうになってしまうので・・・。
ただし、似た問題として単語の意味を聞く問題もありますが、そちらは問題文を読まずに解くこととします。
例えば、次のような問題は、問題文のみから答えます。
(イ)言いはぐれて
① 言う必要を感じないで
② 言う機会を逃して
③ 言うのを忘れて
④ 言う気になれなくて
⑤ 言うべきでないと思って
もう1つ注意点として、選択肢を読んで分かる情報は最大限使っていきます。例えば前の設問から得た情報を次の設問を解くために使うなどのケースです。
それでは、実際に解いてみた結果を紹介します。皆さんは何点とれたと予想しますか?
果たして、結果は………?
というわけで、問題文だけ読んで解いてみた結果がこちらです。
結果は130点でした。
もちろん、中にはどうしても当てずっぽうで答えてしまったものもありますが、問題文だけ読んでも正解の手応えがあったものもあります。
また、二択にまで絞れた結果、惜しくも外してしまったものも・・・運が良ければ、140点ぐらいはいけそうな感じでした。
令和3年度の国語の平均点は 58.75点(平均点は、100点満点に換算した点数)とのことなので、実際の平均は、117.5点あたりですね。
問題文だけ読んで答えても、なんとか平均点を超えることが出来ました。
問題文だけしか読んでいないとはいえ、元東大生としては、なんとか平均点を超えて、一安心したよ(笑)
考察1:正解率が高い問題ほど、問題文だけで解ける
ここで面白いことが分かりました。それは
「正解率が高い問題ほど、問題文だけで解ける割合が高い」
ということです。
各問題の正解率は公開されていないのですが、参考にZ会が出している「共通テスト【国語】の設問別正答率(2021年度)」の正解率(Z会員)を並べて見ました。
これだけだと、ちょっと分かりにくいですよね。そこで、正解率をある程度のレンジで区切って、表を作ってみました。
Z会の 正解率 | 問題数 | 自分の 正解数 | 自分の 正解率 |
50%以下 | 2 | 0 | 0.0% |
50.1~60%以下 | 3 | 3 | 100.0% |
60.1~70%以下 | 8 | 2 | 25.0% |
70.1~80%以下 | 8 | 4 | 50.0% |
80.1~90%以下 | 5 | 4 | 80.0% |
90.1以上 | 12 | 11 | 91.7% |
正解率が60%以下の問題は、そもそも問題数が少ないので、(恐らくまぐれで)かなり高い%を記録していますが、それ以外を見ると、問題の正解率が上がるごとに、問題文だけを読んでの正解率も上がっていることが分かります。
特に80%以上のところは、問題文だけを読んだ場合の正解率と、ほぼ変わりませんでした。
こんなふうに分かりやすい結果になるとは思っていなかったから、正直びっくりしたよ
考察2:「自分の知識の範囲外」に正解するのが、高得点の鍵
実際に検証してみて、面白い結果だなと思いました。
そして、やっぱり高得点を目指すなら、本文を読むことが必須であることも分かりました。
誰もが解ける問題というのは、問題文だけを読めば分かります。例えば、次のような問題です。
バナナは黄色か? Yes/No
こういった問題は、一般常識で答えることが可能です。自身が持っている知識の範囲内で回答すれば良いわけですね。
しかし、正解率が低い問題というのは、
バナナの輸出入の際に使われるポストハーベスト農薬について、筆者はどういった視点で意見を述べてるか?
という構造になっています。
まず、単純にポストハーベスト農薬を知らない人がほとんどでしょうし、知っていたとしてもそれに対して筆者がどんな意見を持っているかなんて、わかりません。
(ちなみに、ポストハーベスト農薬とは、収穫された農産物の輸送や貯蔵中における病害虫による被害防止のために、収穫後に使われる農薬のことです)
その情報を得るには、諦めて本文を読むしかありません。そしてその読んだ情報をどのように理解するか。
つまり、初めて目にする知識や意見を、正確にかつ瞬時に捉える力が必要だとも言えます。
このように自分の知識の範囲外の問題にどう答えるかが、高得点の鍵を握るでしょう。
一方、自分の知識範囲を広げることも同時に有効だね。ポストハーベスト農薬について予め知っていれば、他の人より初めて処理しなければいけない情報は少ないわけだから、それだけでもアドバンテージになるよ
結論:やっぱり本文を読むのは大事
というわけで、やっぱり本文を読むのは大切なんだなという検証結果でした。
とはいえ、どうやって問題文を読むだけでこれだけの点数を取れたのか疑問に思った人もいると思います。
そこで次回は記事を複数回に分けて、どういうふうな思考をして解いていったのかを解説しようと思います。
ぜひ次回の記事をお楽しみください!
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