【受験生必見】受験戦略を自分で立てるメリット5選

全般

 みなさん、こんにちは!そろそろ冬休みということで、受験生は最後の追い込み時期に入ってきましたね。まだ受験生じゃなくても、既に対策をしている人もいるかも知れません。

 そんなわけで、今回は「受験戦略を自分で立てるメリット5選」について話していきたいと思います。

ぺそ
ぺそ

塾や学校で教わった通りに進めるのもいいけど、せっかくだったら受験戦略を自分で考えたことが、将来の自分の力になった方が嬉しいよね

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理由①:目標に対する解像度の上げ方が分かる

 まず1つ目は「目標に対する解像度の上げ方が分かる」という点です。

 みなさんは今後の人生の中で沢山の目標を設定し、それを達成するために努力するでしょう。

 目標のために努力するのは、なにも仕事だけではありません。

  • 「将来は午前中はカフェでまったり仕事して、午後は休みの優雅な生活がしたいな」
  • 「都会から離れて、自然の中で暮らす生活がしたいな」
  • 「毎週気兼ねせずに映画館に通えると嬉しいな」

 これらも立派な目標です。けれども、その目標を思うだけでは何も達成されません。まずは、目標の到達点をより具体的にする必要があります。

 受験で合格したい学校があったときに、その学校のことをどれだけ知っていますか?

 その大学で学べるカリキュラムはどれだけ自分にとって魅力的でしょうか?在籍中に習得できる資格やその合格率はどうでしょう?大半を大学で過ごすわけですから、トレーニングルームや学食、生協などの施設設備はどうでしょう?その学校から卒業した自分が理想だと思えるような人はいたりしますか?直接在校生に話を聞いて、どういった点が実際に在校生に魅力的なのでしょうか?どんな部活動やサークルがありますか?また、その成績は?

 よくある失敗は、偏差値やアクセス環境、学費だけで選ぶことです。

 こういった情報は入手しやすいですが、情報の入手しやすさと自分にとって価値のある情報かどうかは全く関係ありません

 到達点をよく理解せずに、なんとなくの目標設定をすることはおすすめしません。受験でも、その学校に入ること自体が大事なのではなく、その学校で自分が何を得るのかが大事だからです。

 だからこそ、目標とそこで自分が得られる解像度をしっかり高めておくべきなのです。

目指したい場所をきちんと見えているか

「毎週気兼ねせずに映画館に通えると嬉しいな」

ぐらいで、目標が漠然としている人と、

毎週気兼ねせずに映画館に通うためには、一回 2000円程度ひ必要なので、月に1万円気兼ねなく使える給与が必要。また仕事が激務で土日が無い仕事は不可。ただし、休みの日が平日にあるのは、逆に映画館が混んでないので構わない

と目標と達成イメージが明確化している人では、目標達成にどっちが近いか分かるでしょう。

ぺそ
ぺそ

目標の解像度が上がっていると、そのために何をするべきか設定しやすいし、実現可能性を感じるから、そういう意味でもおすすめだよ

理由②:現状把握/自己分析につながる

 先程、目標地点の解像度をあげましょうという話をしましたが、同様に大事なのが、自分の分析です。

 例えば、自分がサッカーを好きでなければ、その大学のサッカー部の強さなど何も意味はないでしょう。自分の学びたいことが学べる環境じゃない場合、キャンパスがきれいであっても意味はありません。

 ここで自分の分析が必要になります。あなたが偏差値の高いところに行きたいと考えているとき、なぜ「偏差値が高い」必要があるのかを、自分の価値観と照らし合わせて回答できますか?

 圧倒的に多いのは、世間に「なんとなくそっちのがいい」と思われている理由で話すことです。

 偏差値が高いほうが将来就職に有利になる。この学校では資格が取れるので、就職に困らない・・・などなど。

 自分の教え子にそういう人がいた場合、自分は下記のような質問をぶつけます。

「なんで、就職に有利になりたいの?たとえ高収入の職場に付けたとして、君にとってそこで受けるかもしれないストレスと激務を耐えるだけの価値はある?高収入を得てやりたいことは?やりたいことをやるためには、本当にそれだけのお金が必要?」

 大事なのは、「なんとなく」という理由をなくすことです。

 自分にとって大事にしたいこと、大学に求めていることが必ずあるはずです。そこをしっかりと確認しましょう。

 このとき、人の目を気にする必要はありません。

 きれいなキャンパスで過ごしたい!というのも立派な理由です。そこから思考を深掘ってください。例えば、次の質問を自分にしてみるといいかも知れません。

  • なぜ自分はきれいなキャンパスがいいんだろう
  • そもそも自分がイメージする「きれい」とはどういうことだろう
  • 逆に「汚い」というのはどういう状態を指すのだろう
  • 数年間そこで生活する上で、どの程度は耐えられるんだろう
  • 実際に生活してみると、気にならなくなるだろう範囲はどれくらいだろう
自分は大学に何を求めているのだろうか?

 こういった思考が出来ていると、その次の就職活動でも、とても役に立ちます

 就職活動のときには、よく「自己分析をしよう」ということが言われています。自己分析を通して、自分の仕事選びの軸と自分自身のことが明確になり、企業を適切に選ぶことが出来るからです。

 しかし、この自己分析は、本質的に大学・高校選びのときにやっている思考と変わりません。

 にも関わらず、自己分析が出来ない・得意じゃない人が圧倒的に多数だと感じます。それは、過去に自分の価値観をきちんと見つめて、それに合わせた行動をしてこなかったからです。

 就活に関わらず、今後自分がどんな人生を過ごして生きたいかを考えるときにもとても重要なスキルになるので、これを機会に一度「なぜ、その大学に行きたいのか」を今一度深く考えて言語化してみるのがおすすめです。

ぺそ
ぺそ

自分にとって本当に大切なことはなんなのか。今のうちに考える癖をつけておくのは、本当に大事なことだよ

理由③:目標へのルートを自分で設定できるようになる

 行きたい学校とその理由が明確になったので、ここで初めて、次のステージ「自分のいる位置から考えて目標への道筋を自分で考える」に移ります。

 行きたい学校の最低合格点は毎年どれくらいか。今、自分はそこと比較して、どの教科でどれだけの差があるか。その道筋をどうやって残りの日数で埋めるか。取れる手段は何があるか。どんな参考書を選ぶべきか。

 これを自分で思考してできている人と、他人から言われた通りのカリキュラムをやっている人では大きな差が出来ます。


 例えば、あなたが会社で達成しないと行けない目標を与えられたとしましょう。ここでは営業売上を 20% 昨年より増やすという目標が与えられています。

 ここで与えられたルートでしか努力してこなかった人は、いままでやってきたことの延長線上でしか考えられません(いままで営業で回っていた得意先を回る時間を増やすなど)

 目標の中には、今までのルートの延長線上で到達できる目標ばかりではなく、別の道を選ばないと到達できないものもたくさんあります

 もし、自分でルートを設定できる人であれば、方法は複数思いつくでしょう。

『今までは企業だけに提案していたけど、もしかしたら個人向けにも販売できるかも知れない。あと、新聞広告をメインにしていたけれど、世代から考えて、Youtube 広告に切り替えた方が効果があるかも。現場には営業システムを使ってもらえば、営業のデータ入力時間を削減し、その空いた時間を提案活動に使ってもらえるかも知れない』

 このように売上を上げる手段においても、複数考えられます。


 人生の目標でも同様です。満員電車が自分にとって苦痛だと思うなら、将来的にそれをどうなくしていけるかを自分で考えないといけません。

 そうなると、リモートワークが出来る会社に就職することが必要でしょう。そういったところは IT 業界に多いと思うのであれば、IT 知識を身に着けておいた方がいいのは言うまでもありません。

 あるいは起業するのもありかもしれません。そうならばビジネス知識を学ぶために、色々なアルバイトを経験したり、簿記を学んでおくというのもいいでしょう。

 あなたの人生はあなたが主役です。だからこそ、あなたがルートを設定するべきなのです。

目的地までどのような道で進むのか

 何を達成したいと考え、達成といえる基準を決め、それをいつまでにどうやって達成するのか。これを自分で作れることは間違いなく強みです。プロダクトリーダーやマネージャーといった職種には必須なスキルです。

ぺそ
ぺそ

 心底もったいないなと思うのは、決められたルートしか考えられない人も一生懸命努力しているということ。色々なルートを選べるように、選択肢を広く取れるような思考方法を身に着けたいよね

理由④:計画の修正能力が高まる

 とはいえ、スタートとゴール、そこに至るルートが明確になっても、まだ十分とは言えません。

 なぜなら、予想外のことは必ず起きるからです。

 この日にこれだけ勉強すると計画を立てていても、朝起きれず時間が足りなかったり、集中力が足りずに決めた範囲の学習が出来ない日もあるでしょう。

 そんなときは、もう一度ルートを修正する必要があります。ここで多くの人が間違えるのが「その分どっかで取り返す」という思考です。

 これはどういう意味かというと、「今日できなかった分明日やろう」という思考ですね。

 もちろん、自己分析が出来ていて、それが無理のない範囲であれば、それもいいでしょう。

 けれど受験勉強は、非常に過酷な期間です。いずれ無理がたたって、結果どれも中途半端に終わることだってあります。最悪、学校は不合格になり、体調を崩してしまうかも知れません。

 そのときは、ルート自体を変えることを考えましょう。もしルートの中で優先度付けが出来ていれば、それに合わせて調整が可能です。

・今日出来なかった図形の証明問題は、明日に回しても問題ない分量か
・もし明日に回していくのが難しい場合、この図形の証明問題を理解する時間と、微分積分の計算問題をこなす時間のどちらが目標としている学校の合格に必要なのか

 こういったルート再設計の思考ができることが大事です。

計画に修正はつきもの

 先程のリモートワークで働きたいという想いを叶えるために、IT 企業に就職できたとしましょう。ところが、配属された部署は営業で、ほとんど外回りになってしまいました。そういったときどういう風にルート修正しますか?

 ここで多くの人は諦めてしまいます。「会社なんてそんなもんだ」と自分で納得してしまうんですね。

 しかし、自分が何を成し遂げたいかがはっきりと自分の価値観と結びついていて、その目標を成し遂げるために自分でルート設定していた人は違います。

 ルート設定する思考があるため、ルートを修正することで対応ができるからです。

 会社で成果を出し、営業の中で立場をあげ、外回りが少なくなるようにする方向もいいでしょう。あるいは他部署に異動するためのスキルを身につけるのもありです。

 はたまた転職したり、起業を目指して副業を始めてもいいかもしれませんね。

ぺそ
ぺそ

 物事が全て順調にいくことは絶対にない。だからこそ、受験勉強で培った計画修正能力は、人生を豊かに過ごすために必須とも言えるスキルになると思うよ

理由⑤:自分の行動に責任を持てるようになる

 最後は、行動に対する責任感を持てるようになるという点です。

 ここまでの思考が出来ていれば、全ては自分がしっかり考え決めたことです。ですから、責任を取るのは自分になります。誰かのせいにしたくても出来ません。だからこそ、自分の行動に責任を持つトレーニングになるのです。

 ここの覚悟感を持っている人と持っていない人は、社会においても明確に差別化されます。なぜでしょうか?

 理由はシンプルです。自分の行動に対して責任を取れない人には、責任がない仕事しか任せられないからです。

 自分が仕事を任せる立場になって考えてみましょう。「言われたとおりにやったから、それ以上の結果に責任は持ちません」という人に、その場の判断が求められたり、クリエイティブだったり、大きな範囲の仕事を任せられるでしょうか?きっとシンプルな仕事しか任せたくないでしょう。

 自分の行動に責任を持てない人は、他人に責任転換しがちです。例えば、次のような愚痴です。

「有名大学に入学できたら就活が楽だと聞いていたのに、全然就職できないじゃないか。騙された」
「こんなに頑張ったのに、希望の大学に行かせてもらえない。親の稼ぎが少ないのが悪い(あるいは国の支援が足りない)」
「学校の授業時間が無駄。帰って勉強したいのに、させてもらえない」

 けれど、考えてください。その結果を生む選択をしたのは、他ならない自分のはずなのです。

 「他の人の助言を聞く」という選択肢や「自分で選ばない」という選択肢も(一見自分で選んでないように見えますが)紛れもなく自分が選んだものなのです。

 こう聞くと、自分で自分の選択肢を決めるというのは、とても重圧を感じるストレスのかかる作業なのがわかると思います。だからこそ、早いうちからその行動に慣れておくといいでしょう。

ぺそ
ぺそ

ただし、なんでもかんでも自分を責めるのとは違うから気をつけてね。あくまで自分が選択したことを理解することが重要なので、それと自分が悪いかどうかは全く別問題だから(後述)

 ただ嘘をついて騙されてしまうケースもあると思います(例えば、内申点が上がると言う言葉を信じたのに、実際は上げてもらえないとか)。

 ここで、みなさんが取れる道は2つあります。一つはそういった人の仲間入りをして、

「あいつの言うことを信じたから、だめだった。あいつはだめだ」

 と愚痴を言う立場に回ること。もう一つは

「ああいったことを言う人を信じたのは自分だ。ものすごく悲しいし、嫌な気持ちだが、絶対にあんな人にはならないように、もっと自分の意見を持って戦おう」

それを将来の糧にすること。

 これは非常に過酷な選択です。ただでさえ騙されている側なのに、そこから学ぼうとするのは、すごく辛い作業です。

 けれど、一点だけ覚えておいてください。そのときに学ばなかった人たちが、今あなたに嘘をついた人たちなのです。

自分の道は自分で決める力を持とう

 今回「受験戦略を自分で立てるメリット5選」と題して、下記の5つをご紹介しました。

理由①:目標に対する解像度の上げ方が分かる
理由②:現状把握/自己分析につながる
理由③:目標へのルートを自分で設定できるようになる
理由④:計画の修正能力が高まる
理由⑤:自分の行動に責任を持てるようになる

 実際に自分は生徒を受け持ったときには、必ずこういった点から話していました。そこだけに 2時間かけることもザラにあります。

 最初に親御さんにもこういったことを話すと、かなり驚かれたりします。一般的にイメージする授業とは全く違うからです。

 けれど、自分は「勉強を教える」ためではなく、その人が幸せになるために教えていて、そのための手段の一つが勉強を教えることに過ぎないと思っています。

 一番大切なところをスルーして、受験に役立つようなテクニックだけ教えることは自分には出来ませんでした。できれば、皆さんにも、今回挙げた 5つのポイントを受験戦略を考える上で、身に付けてほしいと心から願っています。

 とはいえ、自分で考える上でのポイントもわかっていないと、いきなり受験戦略を考えるのは難しいと思います。

 そこで、次回は「受験勉強の計画を立てる上でのポイント」について書きたいと思います。是非楽しみにお待ち下さい。

全般
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