「ノートを取る」ことが作業になっている人は要注意!普遍的な能力を鍛える最高の機会

全般

 皆さんは授業を受けるとき、基本的にノートを取りますよね。自分の学生時代も、先生が黒板に書いたものを一生懸命ノートに写していたことを思い出します。

 では、ここで今一度考えてみましょう。「なぜ、ノートを取らないといけないのでしょうか?」

 「後で見返すため」「書くことで記憶に残すため」などが理由としては王道なところだと思います。もちろん、これらは立派な理由ですが、社会に出て役に立つかという観点だと微妙だと感じませんか?

 そこで、今回はノートをとる作業で身につくもう一つの大事な力について紹介します。

ぺそ
ぺそ

ノートを取るトレーニングを無駄にしていたら、実はすごい勿体無いんだ。そうならないように、ぜひこの記事を参考にしてね!

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ノートを書くことで、身につけたい本当の能力

 先ほど、ノートは後で見返したり、記憶に残すために取ることが多いと書きました。実際、学生でいる間は、それだけで十分役に立っているかもしれません。

 しかし、社会人になっては、学生時代のノートを見返すことは、ほとんどないでしょうし、ノートに書いたことが社会人になってからも全部記憶に残っていることはないですよね。

 では、社会人になったら、今までのノートを取っていた作業は無駄なのでしょうか?いえ、そうではありません。

 ずばり、ノートを取ることで社会人になっても役に立つ能力は「まとめる力」です。

情報を「残す」ではなく、「まとめる」ことが沢山要求される

 ここで一度視点を社会人に向けてみましょう。社会人は大きく分類すると、二種類に分けることができます。ホワイトカラーとブルーカラーです。

ホワイトカラー:「白い襟」の意で、広くは事務系の職種一般、つまり企業の管理部門で企画あるいは管理業務などの事務労働に従事する労働者を指す。

Wikipedia より

ブルーカラー:賃金労働者のうち、主に製造業・建設業・鉱業・農業・林業・漁業などの業種の生産現場で生産工程・現場作業に直接従事する労働者を指す。

Wikipedia より

 皆さんがサラリーマンとして思い浮かべるの職業のほとんどは、ホワイトカラーの方ですね。さて、皆さんがもしサラリーマンになった場合、きっと多くの文章を書くことになるでしょう。

  • 最初は、先輩の言っていることを覚えるためのメモから始めて…
  • 次は電話対応のメモになって…
  • 次第に重要な会議の議事録を任せられるようになって…
  • 営業だったら商談の情報を残すようになって…
  • さらには新規事業やプロモーションなどの企画書作りを任せられたりして…

 こうみると、非常に多く文章を残す機会があることが分かります。さらに、ただ起きたことをそのまま書いているわけではないことに気がつくでしょう。

 そうです、社会人になると「要点をまとめて書く」という場面が非常に多いんです。

文章を書くことと仕事が密接な関係にある職場が多い

ITの時代だからこそ、「まとめる力」を持っていない人が炙り出される

 「あれ?でも最近じゃノートパソコンを使うことが多いんじゃないの?」と思った方、その通りです。

 一昔前に比べると、パソコンを使う機会がかなり増えてきました。企業によっては、99%パソコンというところも珍しくありません。

 だからこそ、このときに「いままできれいなノートを取ることが目的になっていたか」それとも「自分が分かるように要点をまとめることを目的にしていたか」の差が出るんです。

 きれいにノートを取ることだけに集中していた人は、道具が変わると本領を発揮できません。けれども「まとめる力」そのものがあると、道具は多少変わっても、その力が失われることはありません。

 そして、この要点をまとめる能力は、本当にいろいろなところで活きます。是非「議事録 とり方」などで検索してみて下さい。驚くほど多くの記事が出てきます

 これが意味することは「社会人になっても、文章でまとめる力を持つ人が少ない」ということです。

 勿論ある程度のフォーマットを知るために調べるのは大事ですが、それだけであればこんなに書き方の記事が出るとは思えません。なぜなら、その会社の過去の議事録を見れば、フォーマットはすぐに分かるので、わざわざ検索する必要などないからです。

ぺそ
ぺそ

実際に「議事録 取り方」で検索すると、約 1,120,000 件も出てきたよ(22′ 9月)。それだけ、大人になっても文章の書き方に迷っている人が多いんだね。

「写す」から「まとめる」へ

 さて、授業中のノートの話しに戻りましょう。皆さんはどちらの方が覚えやすいですか?

化政文化:
・江戸の庶民による文化
・江戸に経済の中心を移す田沼意次による政策
  → 文化の中心も上方から江戸に
・貨幣の改鋳と大飢饉がなかったため、江戸の庶民も娯楽を楽しめるようになった
化政*文化:
・田沼意次(今でいう総理大臣)が経済を [京都や大阪] → [江戸] に移した
・💰貨幣↑ + 🍞食料↑(大飢饉なし) → 😁江戸の庶民も娯楽を楽しめる文化!
 ※ 当時の年号である「文化 + 文政」の下二文字を合わせたネーミング

 もちろん、好き嫌いはあるかもしれませんが、下の例の方が分かりやすいと感じる人の方が多いでしょう。

 確かに先生は黒板には上の例のように書いたかもしれません。けれど、それを写すだけでは、身につくのは速記の能力だけです。

 きっと黒板以外にも先生は色々言っていたことでしょう。教科書にも覚えやすいような情報があったことでしょう。

 その中から自分が理解しやすいものを抜き出して、ときには言い換えたり、ときには簡略化させたりして、まとめていくのです。

文字だけにこだわる必要はない

 このブログはパソコンで書いているので、絵文字を使いましたが、簡単なイラスト等も使ってまとめても良いと思います。

 ちなみに自分は小学生~中学生ぐらいのときに、自分なりに工夫してノートを取っていたとき、イラストを描いて、怒られたことがあります(笑)

 その時はデフォルメされたハムスターのイラストをよく描いていたので、「ここは大事だな!」と思ったところはそのキャラの吹き出しにしたりしていました。

15年ぶりぐらいに書きました(笑)
当時飼っていたハムスター…のつもり

 先生から見ると、授業中に落書きをしているように見えたんですね(笑)けれど、今ではそれが良かったと思っています。なぜって「よくまとまっているからこそ、ポイントが一目瞭然だし、記憶に残るから」です。(勿論イラストに時間をかけすぎて、授業についていけなくなったら本末転倒ですが)

ぺそ
ぺそ

ちなみに、これを更に発展させて、議事録をイラスト的にとることをグラフィックレコーディングというよ。そして、これも立派な職業なんだ!こんな風にまとめられたら、素敵だよね。

Copyright © GO▸つくる大学(引用元

【まとめ】社会人になった瞬間に、2000時間リードしよう

 勿論、まとめる力は簡単に身につく能力ではありません。それでも皆さんには、十分すぎるほどトレーニングする時間があります。

 高校生なら卒業までに最低 74単位が必要で、1単位あたりは 50分 × 35単位時間を標準として構成されるため、2158.2時間あります。【総則編】高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説より計算)体育等を除いても優に2000時間近くを費やすことができるわけです。

 逆に言えば「まとめる力」を意識してノート取りに取り組んで社会人になった人と、全く意識していなかった人の間には2000時間近くの差があるわけです。

 是非、今日から始めてみましょう。まずは意識から。その意識から少しずつ変わっていきます。

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