実は「英語」は自己投資として最高に価値のある教科

教科

 みなさん、こんにちは!ぺそです。今日は「英語」を学ぶ意味について考えていきます。

 どんな勉強でもそうですが、結局何の役に立つのかを理解していないと、時間の無駄にしかなりません。

 「なぜ、わざわざ他の国の言語を学ばないと行けないんだろう・・・日本に住んでいるのに・・・」

 そんなことを思いながら勉強していてもそもそも楽しくないですし、時間の浪費に感じてしまいます。

 そこで今回は社会人目線で、なぜ英語が重要なのかについてお話ししたいと思います。

 この記事を読んで、少しでも皆さんのモチベーションが上がってくれると嬉しいです。

スポンサーリンク

英語は、自分の将来の市場価値を上げるのにもっとも確実な教科

 最初に「なぜ英語を学ぶのか」という疑問に対して結論をお伝えします。

 それは「将来の自分の市場価値に最も結びつきやすい科目だから」です。

英語を学ぶことは、自分への投資になる可能性が高い

 身も蓋もない言い方をすれば、将来の給料が高くなる可能性が高いということです。実際に英語ができると、どれぐらいの差ができるのかを見てみます。

①:事業責任者など責任ある役職で必要になる

 まず1つ目はこちらです。ある程度のキャリアを歩むと、自身が担当する業務のレイヤーが上がり、統括マネージャーや事業責任者等、広い業務範囲を任せられることになるでしょう。

 そういった立場になると、日本だけではなく、グローバルに物事を見る必要が出てきます。そのときに現地の報告資料を読んだり、外国の方とコミュニケーションをしたり、さらには市場調査をするときなどに、英語は欠かせません。

 実際自分も IT 企業の事業責任者として職務を果たしていますが、IT はやはりアメリカが進んでいます。逆にいえば数年後の日本にも同じ技術トレンドが来る可能性が非常に高いですから、アメリカの市場動向を読むことは非常に重要で、日本での戦略立案には欠かせません。

 そして、当然そういったことができる人のほうが給与は高くなります。

もはや、日本だけ見ていればいい時代ではなくなった

②:就職・転職の際に外資系企業を選ぶことができる

 また、同じ仕事内容であっても、どの業種・企業で働くかは重要になります。

 就職や転職する際には、日本企業だけではなくいわゆる外資企業も選択肢に上がることでしょう。

※ 外資系企業:海外企業の100%子会社(例:グーグル合同会社)であったり、日本企業が買収された結果として外資系企業になったケースなど色々ありますが、基本的には海外企業がメインの経営母体になります。

 そういった企業は本国やグローバルで成果を上げているからこそ、日本に進出する体力があるわけですから、日本国内だけのマーケットで勝負している日本企業よりも給与が高く設定できます。

 また、外資系企業は日本の年功序列制度と異なり、成果主義が基本となっているので、個人の能力に応じてきっちり評価される点も、年収を押し上げている一因です。

 さらに日本での採用というのも実は給与にプラスに働いています。

 仕事ができる人は日本でもたくさんいますが、「仕事ができる + 英語ができる」という組み合わせが必要になるため、それを満たす人が激減するからです。

 スキルをしっかり持ち、かつ英語力もある人材というのは、非常に少ないため、高い給与を払ってでも確保する必要があり、そうなると当然給与も上がるわけです。

 もちろん、退職金や終身雇用という考えが無かったり、基本給はそこまで高くなく、インセンティブ(実績を出すと、通常の給与額に上乗せして給与が支払われる仕組み)で稼ぐ必要があるなど、厳しい面もありますが、年を重ねるだけで給料だけ上がっていく企業よりは健全だと言えるでしょう。

 実際に日系と外資系との間で転職後の初年度の理論年収を比べると、外資のほうが約100万円高いというデータも出ています(これはあくまで平均値なので、注意してください)。

日系外資
転職後の初年度年収711万円805万円
NIKKEI STYLE -「外資系企業の中途採用年収 日系より100万円高い理由」より

 そういった企業では業務上英語を使う機会が圧倒的に多いです(勿論全ての外資系企業で使われるわけではありませんが)。経営母体がアメリカでは無い場合も、国際的言語として英語が使われるケースもあります。

 自身のキャリアアップやスキルアップの選択肢として、そういった企業を躊躇なく選択できるようになることも英語を勉強する大きな理由です。

社内の公用語が完全に英語の企業も存在する

③:プログラミング言語の習得がしやすく、エンジニアになりやすい

 最後はエンジニアへの道です。2025年の壁でも指摘されているように、日本では IT 人材が大幅に不足しています。

2025年の壁:新たなデジタル技術を活用して新たなビジネス・モデルを創出・柔軟に改変するデジタル・トランスフォーメーション(=DX)を企業が達成しないと、最大12兆円の経済損失が2025年以降に毎年発生するという試算

 別記事でも記載しましたが、IT 人材は2030年には最大79万人不足、需要の伸びが 1% と仮定した低位のシナリオでも16万人が不足する予測がされています。

 今皆さんが生活で便利にインターネット技術を使っていることからも分かるように、今後もエンジニアの重要度が増すのは想像に難くないでしょう。

 市場原理から分かるように、需要が増すのに供給が少ないということは、個々の給与が上がることになります。

 実は、既に IT 人材獲得競争は苛烈になっています。有名所を並べてみたのが、下記の表です。

企業名年俸
DeNA500万~1000万
LINE528万~
CyberAgent450万~
(エキスパートは 720万~)
Sansan490万~
(エンジニアは更に個別対応)
Moneyforward400万~1000万
(数字はバックエンドエンジニア)
リンクは全てそれぞれの会社の採用サイト

 新卒の賃金の平均を厚生労働省の「令和2年度 賃金構造基本統計調査」から見ると、大学院卒で 255.6万円、大学卒で 226.0万円となっていますから、新卒の時点で他の2倍~5倍以上稼げる可能性すらあることがわかります。

※ ちなみに、自分がプログラマーにならなくても、IT 企業に入るだけでも給与は異なります。例えば IT 関連企業と運輸業では、仮に全く同じ業務をこなしても、給与が異なるわけです。

 とはいえ、この最後の項目だけは「どう英語の知識と紐づくか」の解説が必要だと思いますので、次の項目で詳しく説明します。

英語が分かると、プログラミングの理解度が違う

 プログラミングには色々な言語がありますが、どれも英語が基本にあり、並び順も英語の文法に沿っているのが標準になっています。

英語がわからない場合

 実例として、主に Web で使われる JavaScript というプログラミング言語を見てみましょう。例えばこんな式があったとします。

function calculateTotal(a, o) {
  let applePrice = 100;
  let orangePrice = 150;
  let appleTotal = applePrice * a
  let orangeTotal = orangePrice * o;
  console.log("Apple is " + appleTotal + "yen.");
  console.log("Orange is " + orangeTotal + "yen.");

  let difference  = appleTotal - orangeTotal;
  if (difference > 0) {
    console.log("Apple is " + difference + "yen more expencive.");
  } else if (difference < 0) {
    console.log("Orange is " + difference * -1 + "yen more expencive.");
  } else {
    console.log("Apple and the Orange is the same price");
  }
}

 プログラミングを学んだことが無いと、何をやっているかちんぷんかんに見えますよね(笑)けれど、英語の知識があれば、なんとなくやっていることがわかります。

英語が読めると、これだけ違う

 実際に上記のコードを日本語に訳してみましょう。ここでよくわからないものは省いてみます(let 等)

機能 合計を計算(a, o) {
  let りんご価格 = 100;
  let オレンジ価格 = 150;
  let りんご合計 = りんご価格 * a;
  let オレンジ合計 = オレンジ価格 * o;
  コンソールに記録("りんごは" + りんご合計 + "円");
  コンソールに記録("オレンジは" + オレンジ合計 + "円");

  let 違い = りんご合計 - オレンジ合計;
  もし (違い > 0) {
    コンソールに記録("りんごは" + 違い + "円高い");
  } それ以外で、もし {違い < 0} {
    コンソールに記録("オレンジは" + 違い * -1 + "円高い");
  } それ以外 {
    コンソールに記録("りんごとオレンジは同じ価格");
  }
}

 これだけで、何をやっているかがだいぶ分かるようになったんじゃないかと思います。一番上の、

機能 合計を計算(a, o) 

を見ると、何かしら合計を計算する機能を作っていそうなことがわかります。ここで、a と o というよくわからないものが出ていますが、4行目、5行目を見ると、

  let りんご合計 = りんご価格 * a;
  let オレンジ合計 = オレンジ価格 * o;

となっているので、恐らく a がりんごの数量、o がオレンジの数量を表しているのでしょう。その後、コンソールという場所に、りんごの合計価格とオレンジの合計価格を記録しているのがわかります。

 続く行では、りんごとオレンジの差分を計算していることもわかります。

  let 違い = りんご合計 - オレンジ合計;

 そして最後の段落では、両者の合計を比較して記録のメッセージを変えていることがわかります。

 違いが 0 よりも大きということは、りんごの合計のほうがオレンジの合計の方が高いことがわかりますから、りんごが高いと記録していますね。

 逆に、違いが 0 よりも小さいということはオレンジの合計の方がりんごの合計より高いので、オレンジが高いと記録しています。このとき違いはマイナスの値になってしまいますから、 -1 を掛けて、正の数に直していることもわかります。

 最後にそれ以外のときは、両方が同じ価格と記録しています。先に「違い > 0」と「違い < 0」については判定していますから、残るケースは「違い = 0」のときです。つまり、りんごの合計とオレンジの合計が同じ時ですね。

  もし (違い > 0) {
    コンソールに記録("りんごは" + 違い + "円高い");
  } それ以外で、もし {違い < 0} {
    コンソールに記録("オレンジは" + 違い * -1 + "円高い");
  } それ以外 {
    コンソールに記録("りんごとオレンジは同じ価格");
  }

 では、実際にそのように動いているか、確かめてみましょう。この calculateTotal 機能に、りんごの数として 4、オレンジの数として 3 を入れてみます。すると、

 ご覧のように「りんごは 400円、オレンジは450円。オレンジのほうが 50円高い」と出力されました。

英語ができると、プログラミングの学習が圧倒的にしやすい

 いかがでしたでしょうか?勿論、「let とはなにか」、「console とはどこを指すのか」などを覚える必要はありますし、if 文の書き方の決まりなどを学ぶ必要はありますが、それでも英語ができるとプログラミングの理解度はかなり違います。

同じ時間を大人になってから英語を学ぼうとすると、最低でも約65万円かかる

 勿論、プログラミング言語の習得が早くなる以外にも、グローバルに活躍できる人材になれる可能性が上がったりもしますし、観光業につく人はインバウンド(外国人が日本に旅行に訪れること)の際にも役に立つでしょう。

 さらには、住む場所が日本に固定されずに選べる選択肢の広がりも見過ごせません。

 自分は幼少の頃に海外のインターナショナル・スクールに通っていたおかげで、英語をしゃべることが出来るため、日本以外でも生活しようと思えば問題なくできると思います。

 とはいえ、海外は好きじゃないので、日本にいるとは思いますが(笑)大事なのは、日本に住むだけじゃなく、海外に住むという選択肢も選べることだと思います。

 それだけ可能性を広げてくれる英語ですが、これを大人になってから本腰をいれて学ぼうとする人が多いのが事実です。

 実際に語学スクールの市場規模を見てみましょう。株式会社矢野経済研究所が2021年の8月に出した調査レポートを見ると、成人向けの外国語教室市場は何と 1,760億円にものぼることがわかります。

 勿論、英語以外の語学も含まれていますし、学生のうちから通う人もいるでしょうから、これが全て英語の教育市場ではないでしょう。しかし、その大半は社会人の英語学習のためであると推測できると思います。

 この市場規模の裏を返すと、「学生のときにちゃんと学んでおけば良かった・・・」と思う社会人がれだけ多いわけです。

 しかし、私達は学生のうちにたくさんの時間を英語学習に費やしてきました。日本の学生が小学校から高校までに学ぶ英語の時間数をざっくり計算すると、大体 1100 時間ほどになります。

 仮にこれを One Coin English という英会話スクールで同じ時間学んだとしましょう。このスクールは 60分 550円とかなりの破格の安さを誇っています。

 計算してみると、

 入学金:33,000円
 授業料:550×1,100 = 60万5千円
 合計 :63万8千円

もかかることになります。

 とはいえ、これだけ投資してもしっかりキャリアアップを狙えば、十分に投資に値することは既に見てきたとおりです。

 だからこそ大人になってからも英語を学ぶ人がたくさんいるわけです(勿論キャリアップ以外にも趣味や旅行のために学ぶ人も多くいるとは思います)。

 転職で外資系に入社できれば、わずか半年ほどで回収でき、さらにその後はプラスしか無いわけですから

 学生のうちからこの自己投資ができるのは非常に強いです。しかも、この金額を学生自身は無償で受けられているのですから、これを活かさない手はありません。

まとめ:英語を学ぶ時間を時間浪費ではなく、自己投資にしよう

 何事もそうですが、「これは何の役に立つのか」を考えないと、勉強はただの時間の無駄になってしまいます。

 趣味であったりとか、自身の満足のために行うものであれば、そんなことは考えなくても良いですが、勉強などは本当に学ぶ意味を考えることが非常に大事です。

 確かに学んだことが全て役に立つことのほうがまれです。けれど学んだことが全て無駄になることもまたありません。

 今回は主に給与面でのメリットを提示しましたが、当然お金が人生の全てではありません。けれど、お金があると幸せな人生を送るための選択肢が多いというのもまた真実ですから。

 

タイトルとURLをコピーしました