こんにちは!ぺそです。今日のテーマは「読書感想文」です。
みなさんも夏休みの宿題とかでやった覚えがあるんじゃないでしょうか?最近は「読書感想文の代行」みたいなサービスもあるみたいです。・・・が、結論から言うと絶対他人に書いてもらうのはやめたほうがいいと思っています。
なぜ苦労してでも自分で読書感想文をやってほしいと思うのかについて、この記事ではまとめています。ぜひ参考にしてくださると嬉しいです。それでは早速見てみましょう!
① 情報を圧縮する技術を身につけられる
読書感想文を書く前に、まずみなさんは読む書籍を選ぶ必要がありますが、その書籍はだいたいどれくらいの文字量があるか知っていますか?
大体文庫本で1冊10~12万字、新書で1冊8~12万文字あります。一方読書感想文は短いものだと 800文字、長くても 2000文字ぐらいだと思います。
当然読書感想文の文中にすべてを書くことはできませんし、自分の感想も含めないといけませんから、書籍の中の大量の情報から、自分が伝えるべき情報を抜き出す必要があります。
読書感想文を読む人が、自分が選んだ書籍を読んだことがあるとは限りません。したがって、自分が読んだ本がなにかを端的に伝える必要があります。
この力はいろいろなところで役に立ちます。例えば、コピーライターには非常に重要なスキルです。
例えば「ミルキーはママの味」というキャッチコピーがあります。このフレーズだけで、どんな印象を受けますか?たとえ、ミルキーを知らなくても、次のような印象を受けると思います。
- ミルキーは食べ物である
- 母親の愛情を感じるような優しい味がする
- 安心感や懐かしさを感じられるような味がする
これぞ、まさに大量の情報を一文に集約した好例です。実際にミルキーを食べると、あの甘い味から「ママの味」らしさを感じる人が多いと思います。
わずか一行まで情報を圧縮し伝える作業は非常に難易度が高いですから、まずは読書感想文のようなものからトレーニングをするのは非常に有効でしょう。
他にも書店員(POP 作成)、記者、Web ライター、編集者、広報、、、意外と幅広く色々な職業で役に立つよ!
② 事実を伝えるだけでなく、そこに自分の意見を載せて伝える力がつく
みなさんは、有名な靴の逸話をご存知でしょうか?
靴を売るセールスマン二人が、ある場所を訪れました。二人ともこの場所で自社で販売している靴が売れるのかどうかを事前調査に来たのです。しかし、地元の住民に聞き取りをしたところ、残念ながらここの住民は靴を履く習慣がないことがわかりました。そこで一人目(A)は次のように本社に連絡しました。
A:「ここの住民は靴を履く習慣がなく、みんなが裸足だ。残念ながら靴は必要とされていないため、売れそうに無い」
一方、もう一人(B)は次のように本社に連絡しました。
B:「ここの住民は靴を履く習慣がない。誰も靴も売っていないので、大量の靴が売れる!今すぐ靴を送ってくれ」
この話は「裸足の国で靴を売る」という名前で、マーケティングを学ぶ際に例としてよく使われている話です。
ちなみに、どちらかが正解というわけではありません。A さんはこの場所で商売するのではなく、別の国で靴のニーズが既にあるところで商売をする方を選ぶことができます。B さんは靴の良さから伝えないと行けないので長い道のりにはなりますが、辛抱強く普及活動をすることで、この島では靴市場を独占することができるかもしれません。
このように同じ事実であっても、そこにどのような感想を持つかは人によって千差万別なのが分かると思います。
今回注目したいのは、このあとの動きです。実際のケースだと、個人事業主でも無い限り、このあと「会社に承認を得る」必要があります。
A さんの選択だと、将来発展し、業界第一位の座を取れるかもしれない市場をみすみすと逃してしまうかもしれません。B さんの選択では、長い時間をかけても靴が浸透せず、ただ時間を無駄にして成果を全く得られない可能性があります。
上記を考えると、当然生半可な判断はできません。本社の人からも反対される可能性もあるでしょう。ここで「自分の意見を事実とともに説明/説得するスキル」が重要になります。
よくいるのは「なぜ、これだけわかりきっていることなのにわかってくれないんだ」と相手に問題があるような発言をする人が多いですが、それでは自分の成長にもなりませんし、何より物事が全く進みません。
自分の言葉を最初っから理解してくれる人の間だけで生きていけるなら、それでもいいでしょう。けれど、実際そんなことはほぼ不可能です。
どうしたら事実を元にして、相手に伝わるような情報を渡し、どのような言葉で説得するか。
そう考えると読書感想文は、うってつけのトレーニングです。例えば、
「筆者のこの意見に反対です。けれども自分はそう思わなかったです。」
これだけでは、誰の心も動かせません。
「筆者のこの意見に反対です。なぜなら〇〇という経験をしたときに自分は違った感情を持ったからです。」
こちらであれば、共感してくれる人がいるかも知れません。
よく読書感想文でも自分の経験を混ぜると良いと進められることがあります。経験を混ぜるといいのは、それだけ言葉に説得力が増し、同じ経験をした人に響く言葉になるからです。
これをただの読書感想文テクニックとして身につけてしまうと、他に転用できない無用の技術となるので、気をつけてね
③ 質の高いアウトプットを作る能力が鍛えられる
最後はシンプルです。自分でアウトプットすることで、文章の作成能力自体が向上していき、質の高いアウトプットを作る能力が磨かれていきます。
今の現代人は「情報を見てインプットする」ことと「風化する言葉でアウトプットする」ことは頻繁にあります。けれども「形に残るアウトプットが上手い人」がなかなかいません。
アウトプットと聞くと大きく聞こえますが、要は得た情報を咀嚼して、他人に役立つものに変換して出せることをイメージしています。
例えば、働いていても議事録がうまく取れる人は頭の回転が早い人が多いなと感じます。その場で聞いた言葉の要点を掴み、端的な言葉でまとめる能力が高いからです。
学校でもそういう人いませんか?相手の一言から深く洞察して、的確な答えを返せる人。そういった人もこの能力が高いですね。
確かに読書感想文を書くのは、めんどくさいかも知れません。けれどもそのめんどくささを乗り越えると、初めて自分の言葉でアウトプット出来るようになるのです。それこそが、自分だけの唯一無二の特色になるでしょう。
社会人になっても、自分が「苦手だ・めんどくさい」で避けてきたからその能力が無いのに、「自分にはできない」「あの人は才能がある」って逃げ道作る人が多いから、この記事の読者には、心からそうならないで欲しい
まとめ:苦労なくして成果なし
以上、読書感想文をやるメリット3選を紹介しました。
① 情報を圧縮する技術を身につけられる
② 事実を伝えるだけでなく、そこに自分の意見を載せて伝える力がつく
③ 質の高いアウトプットを作る能力が鍛えられる
結局何事もそうですが、しっかり練習しないと能力は身につきません。ただの読書感想文としてだけではなく、今後の未来につながる能力を鍛えているんだと意識して、ぜひ取り組んでみてください!